今週は、ゴールデンウィーク明けということもあって相場は2日間。
あっという間の1週間でしたね。皆さんお疲れさまでした。
それにしても今日は、強い相場でしたね!想像以上に強い動きに少し驚いています。
今日の場中で一番目を引いたのは、マザーズ銘柄のアンジェスの動き。
注目されていた方も多かったのでは、ないでしょうか?
私は、いつも指数の動きを小さなチャートで見ているのですが、今日は寄り付きからグングンとマザーズ指数が上がっていましたよね。
「あ~今日も個人投資家の買い意欲は旺盛だな~」と思って推移を見ていたのですが、9時30分あたりから下落に転じました。
始めは、調整かな~と思って見ていたのですが、結構な大陰線。これは何かあったかな?と思って個別銘柄をチェックしたのです。
原因はこれでした。
※楽天証券 マーケットスピードⅡで作成
4563アンジェスは、コロナウイルスのワクチン開発期待で最近急上昇していたマザーズ銘柄ですね。
ご覧のように、9:30から急下落が始まっているのが分かると思います。
左下にある小さいチャートは、マザーズ指数のチャートです。同じような動きをしていますよね。
これは、マザーズ指数の算出方法に要因があって、マザーズに上場している銘柄で時価総額の多い銘柄の株価の動きは、指数に影響を与えやすい仕組みになっているのです。
今日の午前の段階でのマザーズ時価総額順位を見てみましょう。
※ヤフーファイナンス
時価総額2位になっているのが分かりますね!マザーズに上場している銘柄で2番目に時価総額が大きいのですから、この株価が大きく下落するとマザーズ指数も連動して下げてしまうのですね。
4月20日辺りでは、マザーズ時価総額トップ10にも入っていなかったのですから、このゴールデンウイーク前後でいかに上昇していたかが分かりますね。
こういう急激に上がったマザーズ銘柄は、その分大きく下げることもあるので、この仕組みを知っていた方は、ある程度今日の動きも想定していたかもしれません。
ちなみに4月21日には、同じマザーズ上場銘柄の4493サイバーセキュリティクラウドが同じような動きをしていました。
ただし、こちらは3月に上場したばかりの直近IPO銘柄だったので、まだ指数に組み入れられてはいませんでした。
ですから今日のアンジェスの方が、よりマザーズ指数に与えるインパクトは大きかったと思います。
マザーズ指数の説明は、この時のサイバーセキュリティクラウドの動きと共に下記の記事にまとめていますので、もし宜しければご覧ください。
上記の記事にも書いているのですが、小型株は値動きが軽いので、大きな下落に巻き込まれないように注意が必要です。午前中に特売りが出て、急下落したあと一旦戻したのですが、後場に入り再びジリジリと値を下げてストップ安で引けました。
※楽天証券 マーケットスピードⅡで作成
週明けにリバウンドの買いが入るかもしれませんので、未来の株価の動きは分からないのですが、もしこのまま大量の売りが出ると、月曜日もマザーズ指数は下げてしまう可能性がありますよね。
4月からマザーズの活況は、続いていました。コロナウイルスの影響で、全体相場が大きく落ち込んだ後のマザーズ指数の戻りは、日経平均以上でした。
景気が回復するときの株価の上昇は、「大型株が活況になった後に、個別の小型株が買われてマザーズも盛り上がってくる」
こういう流れが一般的だと思います。日本市場の6~7割は外国人投資家が占めているといわれています。そういう大口投資家は、小型株には、手をあまり出しませんよね。
でもコロナショック後の動きは、違うのですね。
この辺りは、下の記事にまとめています。この記事にも今日のアンジェスは、しっかり登場しています。
今日(2020年5月8日)の東証1部の売買代金は、概算で 2兆3913億円
決して活況とは言えない数字です。ここで、今日の売買代金ランキングを見ていただけますか?
ヤフーファイナンス
そうなんです。マザーズ銘柄のアンジェスが、ソフトバンクやファーストリテイリングよりも売買代金が大きいのですね。
時価総額が2000億円程度の会社がです。
この事実は、しっかりと把握しておく必要があると思います。イメージとしては、「土台がしっかりしていないのに大きな建物が立ってしまった」という感じでしょうか?
今日の日経平均の上げは、「日中貿易交渉の期待感から買いが集まり・・・」という証券会社からの概況説明が届いていました。
もし本当にそうならば、交渉が上手くいかなかったときは、どうなるのか?
週末を使って今晩発表される雇用統計に対する米国マーケットの動きも含めて、来週以降の方針を決めないといけませんね!
下落が始まりそうならその備えを。
バブルがしばらく続きそうなら、おっかなびっくりで付き合うか?
今回の上昇は諦めて見ているだけにするか?
定期的な積立投資以外は、その方針を明確にしておかないと危険な時期かもしれません。